燃えなかったゴミ

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ポケモンGOから分かる任天堂のマーケティング戦略【THE WALKING DEAD#14】

はーい、どうも腹黒いあれです。
タイトルから解る通りにポケモンGOを発端にした話ですが、ポケモンGO自体の話じゃなくて任天堂の話。
あくまで結果から導き出される話なので任天堂が意図してやったのかは分かりませんが、意図してやったのだとしたら賢いなと思ったのでお話します。


1.日本での後発リリースは戦略上の理由

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ポケモンGOのリリースはアメリカ、ニュージーランド、オーストラリアで先行リリースされました。
このうち全ての国でとてつもないヒットを飛ばしたのは皆さんご存知の通りです。
なぜこのようなソフトローンチというやり方で、任天堂のお膝元である日本ではなく英語圏のこの3つの国が選ばれたのか。
勿論開発元のナイアンティック社がアメリカのベンチャー(と言っても元々Googleの傘下ですが)だからかもしれません。
ですが版権元である任天堂が日本でのリリースを後に回すことに同意したのは、日本での売り上げを最大限に引き出す事を目的にしたからではないかと感じています。

2.日本の老舗企業任天堂

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任天堂は今や国際的に有名なゲーム会社です。
ですが、もともとは京都の花札屋。
おもちゃの老舗なのはご存知の方も多いかと思います。
そんな日本人を長く見てきた任天堂だからこそ、日本人の考えというのはよく理解できているのではないでしょうか。
その考えとは、「ゲームは子供のもの」というもの。
最近はR18のゲームが多くリリースされていますが、日本人の多くはこのように考えている節があります。
そこで任天堂のCS機の特徴ですが、あくまでファミリー向けで家族でわいわい楽しめ、幅広い年齢層にウケる事を目的としています。
でもそれは、家族という「子供」がいること前提の売り出しかた。
大人単体ではないんですね。
大人向けのリリースなんてありません。
基本的には大人「も」楽しめるゲームです。
数年前、そんな任天堂が大人に対してマーケティングした事があります。
それはポケットモンスターハートゴールドソウルシルバー
あのCMは完全にオリジナル版をリアルタイムでプレイしていた大人に向けられたものでした。
勿論まんまと釣られたのが私ですが、任天堂も大人単体の牙城にも斬り込みをいれたいという意思が感じられた出来事でした。

3.日本の大人を釣りに行く

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さて、日本人の大人を釣るためにはどうすれば良いのか、任天堂は企業ですからマーケティング方法を考えていたと思います。
そんな時に浮かんだのが、ソーシャルゲーム参戦。
パズドラ、モンストのようなソーシャルゲームは携帯電話というか、多くの人が持ってるスマートフォンで誰でも基本無料で楽しめるゲームとしての敷居の低いもの。
一度はポケモンコマスターで参戦してみたものの、結果は失敗。(DL数は多いものの売り上げはよくありません。)
大人からの収益が大いに見込める土壌があるのに上手にマーケティングすることが出来ずにいたところに、ナイアンティック社との話が出て来たのではないかと考えています。
(開発期間があるので、開発期間自体はポケモンコマスターとポケモンGOはかぶっているかもしれません。)
任天堂は元々第一世代のポケモンを使ってまた私達の世代を釣りにいくつもりがあったのだと思います。
(直前に2DSであえて第一世代のポケモンを日本で発売したのもポケモンGOへの尖兵だと考えています。)
ナイアンティック社側としても世界中で人気のジャパンポップカルチャーであるポケモンを用いてゲームを作りたい。
双方の思惑が重なりポケモンGOの形が出来きます。
しかし、ここで任天堂は考える。
現段階でポケモンという名前だけで果たしてどこまで日本でのDL数が稼げるのだろうか。
ポケモンコマスターの件もあります。
やはり任天堂は日本の老舗企業ですから膝元での売り上げが気にならない事はありません。
そこで老舗任天堂はある計画を立てます。
日本の大人達の心を釣る魔法の言葉。
「みんながやっている」
という状況を生み出すための計画です。

4.なぜアメリカなのか

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「みんながやっている」状況を作り出す第一歩がアメリカでの先行リリースです。
文字通りポケモンGOの日本での売り上げを占う前哨戦。
元々アメリカにはポケモンソーシャルゲームがヒットする土壌がありました。
一つ目はポケモンの認知度。
アメリカでもポケモンは世代を越えた人気があります。
残念ながらポケットモンスターというのは、卑猥な俗語になるためポケモンという略称が正式名称になっていますが、やはりアメリカでも高い人気があります。
二つ目は開発元がナイアンティック社
イングレスはナイアンティック社がGoogle傘下時代に作成されたゲームです。
日本でもリリースされていて、都市部では流行しました。
アメリカでも勿論流行ります。
世界で最もイングレスのエージェントが多いのはアメリカです。
詳細が公表されていないので分かりませんが、全世界1100万DLのうち割合が最も多いとされています。
三つ目は大人もゲームをする環境
欧米諸国ではゲームは子供だけのものではありません。
世代関係なくプレイします。
プロゲーマーという職があることは聞いたことがあるかとは思いますが、それはゲームが世間に趣味以上の何かとして認められるという環境があるからです。
以上三つの点で、日本よりは受け入れられやすい土壌があったんですね。
そこでアメリカを含む三か国での先行リリースが
決まります。

5.任天堂の嬉しい誤算

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任天堂はアメリカでのリリースでリリース直後のDL数が1位になることまでは読んでいたと思います。
先程述べた通りアメリカには土壌があったからです。
その話題をマスコミ、インターネット等のメディア媒体で拡散。
その後全米No.1ヒット、アメリカでは流行っている等の謳い文句で日本でのリリースを開始する。
その程度は考えていたとは思います。
「みんながやっている」をグローバルに捉える。
日本人は外国文化の中では圧倒的にアメリカ文化が好きですからね。
これでも結構な数の大人を釣ることが出来ます。
全米No.1ヒット×ポケモンですから、よく知らない洋画の全米No.1とは訳が違います。
当初はこの構図で第一世代のポケモントレーナー達を釣る計画だったのではないでしょうか。
ですが、事態は思わぬ方へ動きます。
アメリカでの爆発的な社会現象化です。

6.利用されたマスコミ

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アメリカで社会現象化した事で連日、日本のマスコミが取り上げ始めます。
自社株の価格が上がったこともマスコミが勝手に宣伝してくれる。
インターネット上では当然盛り上がる。
リリースが遅れたのは技術的な問題、他のサービスとの連携の問題もあったかとは思いますが、私は偶然手にしたこの機会を最大限高めるため、放置しておいても社会現象、社会問題として良くも悪くも宣伝してくれるマスコミを任天堂が利用したのではないかと考えています。
そして、飽きやすい日本人がネタに飽きる前にリリース。
結果はご存知の通りです。
任天堂は日本人を釣り上げることに成功。
日本でも社会現象化しました。
外を歩けばみんながスマートフォン片手に歩いてます。
勿論謎のフリックしながら。
ポケモンが再び社会現象化する日が来るなんて思っても見ませんでした。
ゲハ脳的な解釈をすれば妊豚大勝利といったところです。
私はゲハ脳はここ数年で捨てましたので任天堂には素直におめでとうございますと言いたいところです。

7.任天堂に期待したいこと

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この度の騒動で任天堂マーケティング力が分かりました。
多分当初の計画とは違うのだと思いますが、今回の結果は流行る可能性のある土地で流行を作り、その追い風を更に利用するという任天堂マーケティング力の凄さ、強かさを見せつけられたと感じています。
ポケモンGO任天堂は大きな利益をあげることになるかと思います。
ここで得た利益を技術力でユーザーに還元してほしいと考えています。
どうしてもCS機は赤が出やすい分野です。
そこをソーシャルゲームで補填しPS4を越えるプラットホームを開発して貰えればユーザーとしては嬉しいのです。
何て言ったって今回成功したのは任天堂マーケティング力であって技術力ではないのですから。(ゲーム開発は外注です。)
NXの発売は延期しても良いので凄く良いものが出来たら良いなと思います。
これでCS機に見切りを付け、ソーシャルゲームに依存していくようでは任天堂の程度もそこまでかという印象になりかねませんからね。
色々書きましたが、妄想みたいなものです。

ほい、それでは動画を宣伝しとこうと思います。
youtu.be
ホントにこのゲームは人間の入れ替わり激しすぎるわ!この先誰が残るんだよ!


ほい、それじゃ
ばいばーい

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